今回は「メンバーシップリワード詐欺」シリーズの第二弾、NTTを騙るフィッシング詐欺「NTTメンバーシップリワード」です。
NTTのメンバーシップリワード詐欺は、第一弾として紹介したGoogleさんのメンバーシップリワード詐欺と酷似する点が多い、私には見慣れたフィッシング詐欺です。
この記事では「NTTメンバーシップリワード」について、疑わしい点、Google版との酷似点について紹介します。
では、いつも通り「NTTメンバーシップリワード」詐欺について紹介していきます。
皆さん、詐欺の被害に遭わないように注意しましょう。
メンバーシップリワードの内容
では、「NTTメンバーシップリワード」という詐欺について説明します。
表示される画面は以下です
全文は以下の内容となります。
NTTユーザーのあなた、おめでとうございます!(1)件のNTTギフトが当選しました!
3月 24日毎週日曜日 幸運な10名のユーザーが1日に一度無作為に選ばれ、スポンサーからのギフトが進呈されます。これは当社製品やサービスに対するご愛顧への感謝の印です。
iPhone X, iPad Air 2, Samsung Galaxy S10 の中からお選びください。
賞品を受け取るには次の3つの質問にお答えください。注意:10名の無作為に選出されたユーザーがこの招待状を受け取っており賞品は限られた数のみとなっております。
他の幸運なユーザーに賞品を受け取る権利が移行するまで2分11秒です!幸運をお祈りいたします!
もちろん、この画面はフィッシング詐欺のため、皆さんは「NTTメンバーシップリワード」という画面が表示されたら、速やかに「×」ボタンで閉じることをお勧めします。
ただ、この後の展開に興味を持つ方もいるかもしれませんので、アンケートから賞品が表示されるまでを紹介します。
メンバーシップリワードの類似点
今回の「NTTメンバーシップリワード」は、まるでGoogle版のメンバーシップリワードを使いまわしているかのように類似点の多い詐欺です。
Google版のメンバーシップリワードは以下のリンクに詳細が掲載されています。
そこで今回は、類似点や怪しい点、質問や景品などについて、Google版と比較しながら紹介します。
NTTとGoogleの文章を比較
NTTとGoogleの文章を比較してみると、コピーしたかのように類似する点が見られます。
まず、Googleのメンバーシップリワードの文章を見てみましょう。
Googleユーザーのあなた、おめでとうございます!(1)件のGoogleギフトが当選しました!
〇月〇日毎週〇曜日 幸運な10名のユーザーが1日に一度無作為に選ばれ、スポンサーからのギフトが進呈されます。これは当社製品やサービスに対するご愛顧への感謝の印です。
iPhone X, iPad Air 2, Samsung Galaxy S6 の中からお選びください。
賞品を受け取るには次の3つの質問にお答えください。注意: 10名の無作為に選出されたユーザーがこの招待状を受け取っており賞品は限られた数のみとなっております。 他の幸運なユーザーに賞品を受け取る権利が移行するまで〇分〇秒です!幸運をお祈りします!
次に、今回の「NTTメンバーシップリワード」に対して、Google版と違う箇所に対してマーキングしてみましょう。
NTTユーザーのあなた、おめでとうございます!(1)件のNTTギフトが当選しました!
3月 24日毎週日曜日 幸運な10名のユーザーが1日に一度無作為に選ばれ、スポンサーからのギフトが進呈されます。これは当社製品やサービスに対するご愛顧への感謝の印です。
iPhone X, iPad Air 2, Samsung Galaxy S10 の中からお選びください。
賞品を受け取るには次の3つの質問にお答えください。注意:10名の無作為に選出されたユーザーがこの招待状を受け取っており賞品は限られた数のみとなっております。
他の幸運なユーザーに賞品を受け取る権利が移行するまで2分11秒です!幸運をお祈りいたします!
こうした類似点から明らかに分かるように、日付や曜日、時間などのタイミングが異なることは当然ですが、それ以外の部分は賞品が「Samsung Galaxy S10」に変わったくらいで、明らかに詐欺が使いまわされていることが分かります。
さらに、質問内容も同様に詐欺が使いまわされています。
NTTとGoogleの質問を比較
質問についても会社名以外はまったく同じで、「創立者」「本拠地」「創立年」の質問が共通しています。
Googleメンバーシップリワードの質問
- Googleの創立者は?
- Googleの本拠地はどこ?
- Googleが創立された年は?
NTTメンバーシップリワードの質問
- NTTの創立者は?
- NTTの本拠地は?
- NTTが創立された年は?
これは明らかに詐欺の使いまわしです。
もちろん私は、Googleのときに適当に答えても結果は同じになることがわかっているので、何も考えずNTTメンバーシップリワードでも同じ箇所の回答を適当に選択しました。
NTTとGoogleのチェックを比較
さらに、質問に回答すると何らかの処理(チェック)が行われている様子も確認できます。
先ほど述べたように、適当な回答を選択していても「(3/3)の質問に正解しました」という結果が表示されます。
詐欺サイトなので、内容のチェックなんてしていません。
NTTとGoogleの賞品選択を比較
そして、チェックが完了すると賞品の選択画面に移ります。
今回の「NTTメンバーシップリワード」では、iPhone XとSamsung Galaxy S10の2つの賞品が「在庫あり」となっており、選択することができます。
Google版よりチョットだけ進化しました。
ただ、詐欺なので、実際にはどちらの賞品も手に入れることはできませんから、どうでもいいですね。
以上が類似箇所の紹介です。
では、詐欺を見抜く方法についてもご紹介いたします。
NTTメンバーシップリワードの怪しい点
最近の詐欺サイトは少しずつクオリティが上がっており、見抜くのも難しくなっています。
しかし、注意して見れば詐欺を見抜くことは可能です。
今回の「NTTメンバーシップリワード」詐欺にも、いくつかの怪しいと感じる疑える箇所が見つかりました。
詐欺を見抜くポイントを説明していきます。
誤字脱字、文章レベルの低さ
まず、詐欺サイトでよく見られるのが文章レベルの低さです。
NTTという大企業にしては、文章のレベルやクオリティが低いと感じるかもしれません。
詐欺を見抜くポイント①として、最初の「おめでとうございます!...」の部分で、「をお使いのあなた!」の前に「NTT」などの言葉が消えていることが挙げられます。
もし本当にNTTが表示している画面であれば、このようなミスはあり得ません。
詐欺を見抜くポイント②として、「・・・そうしない限り別のユーザに当選権が移行します!」の部分です。
この文章は、迫られている感じがあり、「そうしない限り」という表現には、もっと違う言葉を使うか、そんな言い方を大企業がしないでしょう。
詐欺を見抜くポイント③として、画面に会社のロゴや会社名が入っていないことです。
どんな画面であっても、大企業が表示しているならロゴや会社名が表示されるはずです。
これらのポイントから、「大企業が書く文章だったらこんな言葉遣いはしない」とか「文字が消えている」といった詐欺ならではの低品質さがわかります。
文章レベルは、作成者が日本人ではない場合に、とくに顕著に現れます。
怪しいURL「happy.belucky.top」
次に怪しい箇所として、サイトのURL(アドレス)です。
詐欺サイトではよく見られますが、NTTに関連する文字が含まれていないアドレスは非常に怪しいです。
今回のケースでは、「happy.belucky.top」というアドレスが使用されています。
このアドレスを単語に分けて意味を調べると、「幸福」とか「運がいい」といった単語で、このような単語ばかり組み合わせたURLは、かなり胡散臭いです。
焦らせる秒数カウントダウン
さらに、詐欺サイトでは焦らせるために秒数のカウントダウンを使用することがあります。
大企業の本物の場合に「先着10名」くらいの表現は使うかもしれませんが、「他の幸運なユーザーに賞品を受け取る権利が移行するまで2分11秒です!幸運をお祈りいたします!」といったカウントダウンが行われることは、大企業の当選連絡ではありえません。
詐欺っぽさが満載です。
コメント欄が冗談かと思った
さらに、コメント欄も今回は気になりました。
例えば、今回のコメント欄に「さくらのしゅん」というユーザー名があったのですが、おーい、シュンさんはサクラだったのかよ~!とチョットだけ突っ込んじゃいました。
もしかすると顔は画像を悪用されている人かもしれませんので塗りつぶしましたが、詐欺サイトにこのネーミングとは(笑)
以上が、今回の「NTTメンバーシップリワード」詐欺の怪しい点と見抜くポイントについての説明でした。
NTTメンバーシップリワード(まとめ)
最近では、NTT・Googleの詐欺により「メンバーシップリワード」という言葉が「詐欺」っぽい扱いになっています。
しかし、「メンバーシップリワード」という言葉は、そもそもそんな意味ではありません。
「メンバーシップリワード」という言葉の意味が理解できたり、詐欺の手口や被害を理解することで、被害を減らすことができると思います。
このブログを通じて、詐欺の被害に遭う人が少しでも減るように、今後も情報を発信していきたいと思います。
さらに、詐欺サイトやメールによってはセキュリティソフトによって検出されるものも存在しますので、これらを有効活用しましょう。
私はセキュリティソフトをインストールしていたので、以下の詐欺のときはウイルス検知されました。
もし万が一「サイバー犯罪に巻き込まれたり相談したい」と思う方は、警察サイトには都道府県別のサイバー犯罪相談窓口が設けられていますので、困ったら相談しましょう。
私の記事により、一人でも詐欺の被害に遭う人が減ることを願っています。
では、また。
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